【北中城】琉米歴史研究会(喜舎場静夫理事長)は3日、戦前から復帰前までの沖縄各地で撮影された風景や建築物、伝統工芸などのモノクロ写真や資料のパネル745点を村に寄贈した。同会によると、パネルは県立博物館が作製したが、首里から移転した際に原本をデジタル化したため不要になり、同会が譲り受けた。
戦前の写真を撮影したのは大正時代、沖縄女子師範と県立一高女の教諭として来県した鎌倉芳太郎や写真家・坂本万七ら。死後に書かれた歴代琉球国王の肖像画である御後絵や紅型ほか玉陵、首里城、円覚寺など沖縄戦で消失する前の貴重な様子が分かる。
戦後の写真は米軍支配下から復帰までの沖縄を写している。
2006年からパネルを保管していた喜舎場理事長は「私たちが保管していては多くの人が目にすることができない。村が未来の子どもたちのために活用してほしい」と話した。新垣邦男村長は「大変貴重な資料を膨大に頂き、ありがたい。将来の資料館建設に向けて、さまざまな分野で活用したい」と感謝した。
<2012.12.7 沖縄タイムス>