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終戦直後の沖縄鮮明

琉米歴史研、写真151点入手
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NPO法人「琉米歴史研究会」(喜舎場静夫理事長)は、8日までに1945年の終戦直後から60年代ごろまでの県内の様子が収められた写真151点を入手した。沖縄本島の北は大宜味村、南は糸満市まで各地の人物や自然風景が収められている。終戦直後の荒れ果てた県立一中の校舎や米兵にクバがさを売る商魂たくましい男性、激しい艦砲射撃にさらされたにもかかわらず瓦屋根の住宅でひしめく糸満町(当時)の様子などが確認できる。

入手した写真は、5月12日〜15日に北中城村中央公民館で開かれる復帰40年記念企画展「マーヤガ ターヤガ ヌーヤガ」(北中城村主催、琉球新報社共催)で公開される。

写真は、60年代に米陸軍兵として沖縄に駐留していたドン・キューソンさん(米国アリゾナ州)が収集したもの。キューソンさんは、終戦から復帰ごろの沖縄に関する写真を数多く所有しており、琉米歴史研究会の活動に協力しようと同会に提供した。

企画展「マーヤガ ターヤガ ヌーヤガ」では今回入手した分を含め約千点の写真パネルを展示するほか、大型テレビに写真を映し、人物や地形を大映しにして時代背景を解説する。喜舎場理事長は「写真は貴重なものばかりだが、そのドラマを語ることのできる人々が高齢化などで年々少なくなっている。これを機会に地域の歴史文化を掘り起こしたい」と意義を強調する。

企画展では解説ボランティアを5人ほど募集しており、喜舎場理事長は「戦争体験があり、沖縄の歴史文化に詳しい方がいればぜひお願いしたい」と呼び掛けている。ボランティアの申し込み・問い合わせは琉球新報社事業局開発事業部(電話)098(865)5200(平日のみ)。(小波津智也)


<2012.4.9 琉球新報>




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