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復興の姿ありありと
琉米歴史研が写真170枚入手


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琉米歴史研究会(喜舎場静夫理事長)は24日までに、1958年から59年にかけてうるま市宇堅の集落の風景や同地域に住む人々の姿を撮影した写真約170枚を入手した。

写真は米国ワシントン州スポキャン市に住む元米海兵隊員リチャード・ブルースさん(73)が2011年12月に同会に提供した。ブルースさんは1950年代後半、海兵隊の音楽隊に所属し、うるま市のキャンプ・コートニーに配属されていた。沖縄に来てから写真を学び、宇堅などで多く撮影している。

モノクロ写真でそのほとんどが人物を撮影したもの。特に子どもをアップで捉えた写真が多い。中には集落のお年寄りから子どもたちまで集めた集合写真もあり、最前列に座る高齢女性の腕には、ハジチ(針突、入れ墨)が確認できる。

ほかにも小学校低学年程度の子どもが赤ちゃんをおんぶして世話している写真や、馬車が「宇堅橋」と書かれた橋を渡っている風景などがあり、復興に向けてたくましく生きる当時の人々の様子が映し出されている。

喜舎場理事長は「子どもたちは現在60代だと思われる。表情がはっきり分かる写真が多いので、現地の人が見たら誰か分かるだろう。昔の写真を通して、歴史や当時の地域の様子を知ってほしい」と話した。

写真は5月12〜15日、北中城公民館で催す復帰40周年記念写真展「マーヤガ ターヤガ ヌーヤガ」(北中城村主催、琉球新報社共催)で公開される。

北中城村の新垣邦男村長は「戦後生まれた世代にも沖縄戦の悲惨さ、復興に向けた人々の苦労をしっかり語り継いでいきたい。さらに昔の写真に映し出されている風景や人々の様子を通して、沖縄らしさを知るきっかけにしてもらえれば」と展示会の趣旨を語った。


<2012.1.26 琉球新報>




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